お中元の熨斗は書き方に注意!基礎知識から水引、内のし外のしの使い分けなど
お中元をはじめ、ギフトを贈るときに悩みがちなのが「熨斗(のし)」。
贈る品を決めたものの、どのような熨斗を選べばよいのか、どう書いたらよいのかわからずに迷ってしまったという経験はありませんか?
ここでは、熨斗にまつわる基本的なことについて考えていきたいと思います。
マナーを押さえて、相手に喜んでいただけるお中元ギフトを贈りましょう。
目次
お中元の熨斗(のし)をつける意味
「熨斗(のし)」とは、祝儀や贈答品などに添えられる飾りのことです。
乾燥させ薄く伸ばしたアワビは「熨斗鮑」と呼ばれていますが、これをお祝いの進物に添えるようになったことが熨斗のもともとの由来とされています。
古来よりアワビは、不老長寿の象徴、縁起物であるとされてきました。
なんと現存する日本最古の歴史書『日本書紀』にも熨斗鮑についての記載があるということですから驚きですよね!
やがて熨斗鮑の代用品として「のし飾り」が使われるようになります。
現在では「のし飾り」を略式化した「のし紙」が一般的となり、祝い事や季節の挨拶、お礼など、さまざまな用途に合わせ、多くの贈り物に用いられています。
お中元の熨斗の基本的な書き方
はじめに、お中元の熨斗の書き方について詳しく見ていきましょう。
お中元は毎年繰り返し贈り合うものですし、他のイベントで贈り物をする際にも熨斗の書き方について覚えておくと便利ですよ。
表書きの書き方
熨斗の書き方としてはじめに押さえておきたいのが「表書き」です。
表書きとは、贈り物の目的を示すもの。
お中元の場合には、のし紙の上部中央に「御中元」または「お中元」と書きます。
お中元をいつ贈るかについては地域ごとに違いがあるので、相手に問い合わせるなど、事前に確認することが大切です。
お中元の時期が過ぎてしまった場合には、時期にあわせて「暑中御見舞」や「残暑御見舞」などと記載します。
なお、お中元を贈る時期については、以下の特集コラムで詳しく説明していますので、あわせてご覧ください。
関連記事:お中元のマナーはこれで解決!贈る時期や相場、贈ってはいけないものについて
名入れの書き方
次に押さえておきたい書き方のポイントが、「名入れ」です。
- 贈り主が一人の場合
水引の下部中央に贈り主の名前を書きます。
姓だけでも問題ありませんが、目上の方への贈り物である場合にはフルネームにするよう心がけましょう。 - 贈り主が複数人の場合(3名以内)
立場や年齢の高い順に右から記載します。
立場が同等である場合には、右から五十音順に書きます。 - 贈り主が複数人の場合(4名以上)
4名以上の場合には代表者名のみを入れ、その左側に「他〇〇一同」などと記載します。
贈り主全員の名前は別紙に書き入れます。 - 夫婦連名の場合
右から夫、妻の順で名前を記載します。
姓については夫のみとするか、夫と妻の名前の中間部分に書き入れるようにします。 - 会社名の場合
会社の代表者氏名を中央に記載し、右上に会社名を書き入れます。
その他、文字の大きさや配置など、全体のバランスに配慮して名前を書き入れることが大切です。
見た目にも美しく名入れができると、贈る相手方の印象も良くなりそうですね。
熨斗(のし)の基礎知識
店舗で贈り物を購入する際に「どののし紙にしますか?」「内のしにしますか?外のしにしますか?」などと聞かれたことはありませんか?
私は以前、「どうしたらよいのでしょうか?」と、お店の方に相談したことがあります。
熨斗について聞かれても、どうしたらよいか迷う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ここでは、熨斗にまつわる基礎的なことについて見ていきましょう。
内のしと外のしの違い
のし紙のかけ方には、贈り物にのし紙をかけてから包装する「内のし」、包装してからのし紙をかける「外のし」の二つの方法があります。
どちらの方法を選んでも失礼にはあたらないとされていますが、迷ったときは渡し方で使い分けるのはいかがでしょうか。
お中元を直接お渡しするときは「外のし」、送付するときは「内のし」。
手渡しするときは、外のしにした方が贈る方にお中元だとひと目でわかってもらえます。
一方、宅配便などで送る際は、外のしにしてしまうと配送の途中でのし紙が傷ついてしまうかもしれませんので、内のしの方が安心ですよね。
また、内祝いでは内のしがよく使われるということも覚えておくと良いのではないかと思います。
なお、五代庵では、オリジナルの短冊のしを包装紙の上に貼り付けた「外のし」でご用意しております。
内のしが良いなど、のし紙に関するご希望がある場合はぜひご相談ください。
掛け紙とのし紙の違い
のし紙のほかに、掛け紙も贈答品によく使用されていますが、この二つの違いは何なのかご存じですか?
それは、「熨斗」の有無にあります。
のし紙には、熨斗のほかに水引が印刷されていますが、これに対して、水引だけのものが掛け紙と呼ばれています。
掛け紙は、身近な人へのちょっとした贈り物や、弔事で熨斗をつけないような品物に使います。
贈る場面に応じて、のし紙と掛け紙を使い分けることが大切ですね。
水引について
ところで、掛け紙とのし紙にある「水引」とは何でしょうか?
水引とは、祝儀袋や贈り物の包み紙などを飾る帯紐のことです。
慶事の際は紅白、弔事の際は白黒といった色の使い分けのほか、結び方にもそれぞれ意味があり、用途によって使用する水引が異なります。
水引によく使われる結び方は「蝶結び(花結び)」と「結び切り」の二つ。
「蝶結び」は、ほどいて結び直すことができることから、何度繰り返しても良いことに用いられます。
紅白の蝶結びは、お中元やお歳暮、お年賀、出産祝い、父の日や母の日、敬老の日など、季節のご挨拶やさまざまなお祝いごとに使われています。
一方「結び切り」は、ほどくのが難しいことから、繰り返さないという意味を持った結び方です。
例えば、結婚祝いや快気祝いなどに使用します。
一度で良いこと、二度は繰り返したくないというものに使う水切りなのだと覚えておくとよいかもしれませんね。
短冊のしについて
近年では、のし紙からさらに簡略化された「短冊のし」が人気です。
「短冊のし」は、名前の通り短冊型で、贈り物の右上部分にテープやのりで貼り付けるものですが、最近はシール状になっているものもあります。
品物に巻くように貼る一般的なのし紙と比較すると、短冊のしはサイズが小さく、コンパクトな商品にも気軽に使用でき、環境にも配慮されたものとなっています。
短冊のしのように、熨斗の伝統的なマナーを踏まえつつ、なるべくエコな包装を選ぶという工夫や視点は、これからの先の時代、ますます大切になっていくのではないかと思います。
なお、五代庵ではほとんどの商品に「短冊のし」をお付けすることができます。
多種多様な表書きを用意しておりますので、ぜひ気軽にご活用ください。
熨斗を貼ってはいけないケースも
熨斗を貼ってはいけないケース、あるいは、熨斗を貼らなくていいケースがあります。
弔事に関わるもの
熨斗はお祝いを意味するものなので、仏前へのお供え物など、弔事に関わるものへの使用はNGです。
この場合、白黒の結び切りの水引の掛け紙を使います。
喪中の場合
贈り先や贈り主が喪中の場合には注意が必要です。
喪中のときには、熨斗はもちろん、紅白の水引でないものを選び、白無地の紙に表書きと名前のみを記入して送るようにします。
魚介類や肉などを贈る場合
熨斗はもともとアワビに由来するため、魚介類や肉などの生ものには使用しません。
鰹節やかまぼこ、ハムなどの加工食品についても熨斗は必要ないとされています。
お中元には五代庵の梅干しはいかがですか?【短冊のし採用】
ここまで、熨斗の書き方や選び方など、熨斗にまつわるお話をしてきました。
熨斗の一般的な基礎知識を知っておくと、お中元を贈る際もスムーズですね。
お中元に、五代庵の梅干しギフトはいかがでしょうか。
甘みのあるもの、塩分が控えめなものなど、グルメな方にも喜ばれる梅干しの種類が豊富。
詰め合わせのセットや個別包装のものなど、さまざまなシーンや用途に合わせた梅干しギフトを選べるのでおすすめです。
また五代庵のギフトには、環境に優しい短冊のしを採用しています。
1配送先につき税込6,480円以上のご注文で全国送料無料なのも嬉しいポイントですね。
五代庵のお中元ギフト、梅干しなど各種梅商品については、こちらの特集ページで詳しくご紹介しておりますのでご覧ください。
日頃お世話になっている方々へ感謝の気持ちを込めて、五代庵のお中元ギフトをぜひご利用くださいね。