日本酒で漬ける!自家製梅酒の作り方
梅の風味や甘みが感じられて人気の梅酒。
一般的に、自宅で梅酒を作る場合に使われるのは、ホワイトリカーという名のアルコールです。
しかし実は、日本酒でも梅酒が作れることをご存知でしょうか。
日本酒で作ると、お米の風味が味わえてとても美味しい梅酒が出来上がります。
いつもはホワイトリカーで梅酒を作っている方も、日本酒で作った梅酒の美味しさに感動するはず。
ただし、自宅で日本酒を使って梅酒を作る場合には、酒税法の関係で必ず守らなければならない点もあります。
ルールを守りながら、自家製梅酒作りを楽しみましょう。
目次
梅酒の魅力・味わいと自家製梅酒に使うアルコールの種類
梅酒は爽やかな梅の風味が感じられて飲みやすく、人気があるお酒です。
氷を入れてロックで飲んだりソーダ割りで飲んだりと、様々な楽しみ方があるのが魅力のひとつ。
また豊富なクエン酸が含まれている梅は、疲労回復に効果的とされているのも嬉しいポイントです。
一般的に梅酒は梅をアルコールや氷砂糖に漬けて作られますが、漬け込むアルコールの種類によって味わいが変わることをご存知でしょうか。
梅酒づくりで使われるアルコールは、ホワイトリカーと呼ばれるものが主流。
そのほか、ブランデーや日本酒などでも漬け込むことができます。
新しく梅酒を購入する時には、どのようなアルコールで漬けられている梅酒か確認してみましょう。
また、お好みのアルコールで漬け込んだ自家製梅酒作りもおすすめです。
日本酒
日本酒とは、米や米麹を主原料として醗酵させ濾した酒である「清酒」の一種。
原料に日本産の米や米麹のみを使用し、醸造を日本国内で行ったものを指します。
日本酒の中には「特定名称酒」という分類があり、その中でも白米と米麹と水のみを原料としたものを「純米酒」と呼びます。
「特定名称酒」には他に「吟醸酒」と「本醸造酒」がありますが、これらには醸造アルコールが含まれています。
現在も、日本全国の様々な酒蔵で日本酒造りが行われています。
産地や銘柄によって様々な味わいが楽しめるのが、日本酒の魅力ですね。
日本酒で漬けた梅酒は、日本酒そのものの甘みが感じられる味わいに。
まろやかな口当たりで、梅の風味によく合います。
ホワイトリカー(焼酎)
ホワイトリカーとは、連続式蒸溜という方法で作られる「甲類焼酎」に分類される焼酎のことです。
麦焼酎や芋焼酎などの一般的な焼酎は、単式蒸溜という方法で作られる「乙類焼酎」に分類され、それぞれの原料の風味などが感じられます。
一方、ホワイトリカーは糖蜜などを原料として作られ、風味や香り、味がほぼ無いのが特徴。
そのため素材の風味を活かしたい果実酒作りに利用されることが多いようです。
ホワイトリカーで漬けた梅酒の特徴は、梅自体の風味が楽しめること。
こだわりの梅を使う場合や、梅の味わいをしっかり感じたい場合に向いています。
原酒梅酒 300ml
紀州産南高梅を使い熟成貯蔵した原酒梅酒は、熟成梅本来の味を楽しめる品です。
ブランデー
ブランデーとは、葡萄や林檎などの果実を主原料とする蒸留酒のことです。
元々は葡萄を醗酵させて蒸溜したものを指しましたが、今では洋梨やプラムなどの果実で造られたものも、広義でブランデーと呼ばれています。
ブランデーの名産地はフランスで、地域ごとに様々な種類のブランデーを生産しています。
中でも「コニャック」や「アルマニャック」などは、地域だけでなく品種や蒸溜方法なども厳格に定められ、その品質が維持されています。
ブランデーで漬けた梅酒はまろやかな味わいで、ブランデー自体の甘みも感じられるのが特徴です。
またブランデーが時間の経過で熟成されていくため、梅酒の熟成も早い傾向があります。
ブランデー梅酒 庄屋善八
自社農園で収穫した紀州南高梅を、香り高いフランス産のブランデーで漬け込んだ口当たりの良い梅酒です。
【注意】自家製梅酒作りには20度以上のアルコールを使用しましょう!
自家製の梅酒を作る時には、気をつけなければならないことがあります。
それは梅を漬けるのに使う、酒類について。
自家製で梅酒作りをする際には、必ずアルコール度数が20度以上の酒類を使いましょう。
なぜならアルコール度数20度未満の酒類で梅酒を作る行為は、酒税法違反にあたってしまうためです。
ホワイトリカーはアルコール度数が35度程度、ブランデーは40〜50度程度のものが多い傾向にあります。
一方で日本酒のアルコール度数は、15〜16度程度が一般的。
また日本酒の定義は酒税法で、アルコール度数22度未満と定められています。
このように日本酒はホワイトリカーやブランデーに比べて低度数であるため、特に注意が必要です。
どのような酒類を使用する場合でも必ずアルコール度数が20度以上であるか確認し、正しく梅酒作りを楽しみましょう。
日本酒で漬ける梅酒の作り方
日本酒で作った梅酒は、日本酒の甘みとさっぱりとした梅の風味が合わさった、まろやかな口当たりに。
日本酒は米を含んでいて糖度が高いため梅のエキスが早く抽出されやすく、梅酒の熟成が早いようです。
また日本酒は一般的な梅酒作りに使われるホワイトリカーよりもアルコール度数が低く、やさしくとげのない、まろやかな梅酒に仕上がります。
では、アルコール度数が20度以上の日本酒を使って、一味違う梅酒作りをしてみましょう。
日本酒選びに不安がある方は、度数をクリアした果実酒用の日本酒を使うのもおすすめですよ。
材料と道具
-
【材料】
- 青梅 1kg
- 氷砂糖 500g(好みに合わせて調節してください)
- 日本酒 1.7L(1升)
- 4〜5L程度の蓋付きの保存ビン
- 竹串または爪楊枝 5本程度
- 清潔な布巾
【器具】
作り方
- 保存ビンを消毒する
- 青梅を洗ってアクを抜く
- 青梅の水気を拭き取ってヘタを取る
- 瓶に青梅と氷砂糖を入れる
- 日本酒を注ぐ
- 冷暗所に置いて6か月から1年ほど漬け込む
コツ・ポイント
日本酒は糖分が多いため、一般的な梅酒作りで使われるホワイトリカーで漬けた場合よりも甘めに仕上がることがあるようです。
甘さ控えめの仕上がりを好む方は、氷砂糖の量を少し減らすなど工夫してみてください。
ただし氷砂糖の量を減らしすぎると熟成に時間がかかるため、青梅1kgに対して少なくとも300gほどまでがおすすめです。
日本酒で割る!新たな梅酒の楽しみ方
梅酒の楽しみ方は、定番のロックやお湯割り以外にも幅広くあることをご存知でしょうか。
梅酒を楽しみ方が広がる飲み方を、手順を交えて紹介します。
おすすめの割合を掲載しておりますが、お好みで調節し、ぜひ自分好みの味わいを見つけてみてはいかがでしょうか。
ストレートやロックで
氷や割り材を入れずにそのまま飲む飲み方が、ストレートです。
梅酒の風味、旨味をダイレクトに感じられる、お酒が好きな方におすすめの飲み方です。
ロックは氷を入れて飲む飲み方で、氷の量によってアルコール度数を調節することができます。
氷の溶け具合による味の変化も楽しめます。
水やお湯で割る
ストレートやロック以外で、簡単に試せるのが水割りやお湯割り。
梅酒の風味をそのままに、アルコール度数を下げたい方にはうってつけの飲み方です。
手順はまずグラスなどに梅酒を注いでから、水やお湯を注ぎかき混ぜます。
おすすめの割合は「梅酒:水=3:2」、「梅酒:お湯=1:1」です。
炭酸水で割る
梅酒は炭酸水で割ると、さっぱりして飲みやすい仕上がりに。
手順はグラスに氷を入れて梅酒を注いでから、ゆっくりと炭酸水を注ぎかき混ぜます。
おすすめの割合は「梅酒:炭酸水=1:1」です。
日本酒などのアルコールで割る
梅酒をいつもと違う形で楽しみたい方やお酒が好きな方におすすめなのが、日本酒やウイスキーなど、梅酒以外のアルコールで割る方法です。
日本酒で割る
梅酒を日本酒で割ると、梅酒の甘味に米の甘味が加わり濃厚な味わいになります。
ホワイトリカーなど日本酒以外の酒類で作った梅酒に、日本酒の風味をプラスしたい場合にも。
手順はグラスに氷を入れ、梅酒を注いでから日本酒を注いでかき混ぜます。
おすすめの割合は「梅酒:日本酒=2:1」です。
ウイスキーで割る
ウイスキーと梅酒が混ざり合うことで、酸味がありつつもウイスキーの深みが感じられるまろやかな味わいに。
手順はグラスに氷を入れて、ウイスキーを注いでから梅酒を注ぎ、かき混ぜます。
おすすめの割合は「梅酒:ウイスキー=3:2」です。
焼酎で割る
梅酒を焼酎で割ると、焼酎の香りとさわやかな梅の香りがマッチして、風味豊かな一杯になります。
手順はまず先にグラスに焼酎を注ぎ、氷を入れてから梅酒を注いでかき混ぜます。
おすすめの割合は「梅酒:焼酎=1:1」です。
ワインで割る
梅酒をワインで割るとフルーティで華やかな味わいになります。
特に白ワインや炭酸入りのスパークリングワインとの相性は抜群。
手順はまずグラスに梅酒を注いでから、ワインを注ぎます。
おすすめの割合は「梅酒:ワイン=1:1」です。
おすすめの梅酒〜日本酒割りのベースにも最適〜
梅の爽やかな酸味が味わえて、人気のある梅酒。
より深みのある梅酒を作るには、日本酒で漬けるのがおすすめです。
梅と米の相性が抜群なように、梅で作られた梅酒と米で作られた日本酒の相性も抜群。
梅酒の酸味に日本酒の旨味や甘味が加わり、濃厚な味わいになります。
自家製梅酒を作るのが難しい方におすすめしたいのが、日本酒割り。
そこで、日本酒割りのベースとしても美味しい梅酒をご紹介します。
五代庵では、独自製法の熟成梅酒や、蜜柑などの果汁を加えた梅酒など様々な商品をご用意。
新たな風味の梅酒との出合いや、様々な日本酒との組み合わせをお楽しみください。
樽仕込み梅酒 300ml
原酒を熟成後、オーク樽で寝かせた樽仕込みの梅酒。
アルコール度数は20度で、お酒好きの方にもおすすめな飲みごたえのある商品です。
古酒や長期熟成酒で割れば、日本酒の香り高い味と梅酒の深みを一緒に味わうことができます。
蜜柑梅酒 300ml
蜜柑梅酒は、紀州南高梅を原料にした梅酒に温州みかんの果汁を混ぜて作られた、フルーティな味わいの商品です。
本醸造酒と割ればさっぱりした味わいに、純米酒で割ればコクのある味を楽しめます。
柚子梅酒 300ml
和歌山県産の梅で作られた梅酒に柚子果汁をブレンドした柚子梅酒。
熱燗の日本酒と割ってホットで飲むのもおすすめです。
檸檬梅酒 300ml
和歌山県産の梅で作った梅酒に、檸檬とはちみつをブレンドした檸檬梅酒。
大吟醸酒で割って、檸檬の酸味とはちみつの絶妙な甘さを香りと味でお楽しみください。
Plum Liqueur Juicy 苺梅酒・林檎梅酒・桃梅酒 各300ml
梅酒と果実を合わせて、ジューシーな味わいに仕上げた商品のセット。
お米の甘味が味わえる日本酒は、甘い果実酒とも好相性です。
セット内容は、「とちおとめ」の果汁を使った甘酸っぱい苺梅酒。
国産林檎のピューレを使い、トロリとした口当たりの林檎梅酒。
和歌山県産の桃果汁を混ぜた、甘みのある桃梅酒の3本。
専用箱入りで、お酒の苦手な方や、甘いものがお好きな方へのギフトにもおすすめです。
まとめ
日本酒で漬ける梅酒の作り方や、梅酒の美味しい割り方などをご紹介しました。
漬け込む酒類によって、風味に変化がある梅酒。
日本酒を使った梅酒作りは、よりまろやかな梅酒を好む方におすすめです。
アルコール度数20度以上ある日本酒を使って、正しく自家製梅酒作りを楽しみましょう。